普通であれば、あるべきものが無い状態で暮らしていた体験こそが、スリンのド田舎での形だけの「タイの家」での暮らしでした。この形だけのタイの家では約2か月ほど生活しました。

タイ暮らしでは欠かせないと思われるエアコン、網戸、冷蔵庫、洗濯機、シャワー、それらがない状態で2か月ほど暮らして、実際それらは本当に必要であるか?の結論を自分なりに出すことができました。
必要であるか?不必要であるか?に関しては、どんな環境で、どんな家族構成で、どんな家の作りで、それらによってもちろん変わってきます。
私たち夫婦は、イサーン夫の故郷の村に家を造って暮らすことを目標にしています。そこで作る家のヒントを今回の体験から得ることに大きく繋がったと思っています。
- シャワーと温水
- 洗濯機
- 網戸
- エアコン
- 冷蔵庫
普通であればあるべきもの上記5つの物に限定して出した結論を紹介します。
【結論1】シャワーと温水は必要か
田舎でこのようなタイの家で暮らすならば、(私は)シャワーと温水は必要ないという結論に達しました。
バケツに溜まった水浴びが最高に気持ちよくて、この体験をタイ暮らしで取り入れないのはもったいなさすぎると思いました。最初は抵抗あるけどすぐ慣れます。
シャワーとして上から水が出てくるのではなく、自分の手で水を汲んで体にかける行為がとても気持ち良いのです。これはシャワーを浴びる行為とは全く別だと感じました。寒い時はお湯と割れば良いと思っています。
タイの家を造るときには、囲いだけ作ったオープンなスペースに、大きな水瓶に溜まった水浴び場を作りたいです。
【結論2】洗濯機は必要か
タイの田舎でこういう家で暮らす場合、家族が少なく量がそこまで多くなければ(私は)洗濯機は不要だという結論に達しました。
想像以上に楽な足踏み洗いが良いエクササイズにもなります。タイの気候なら、外に干せば軽く絞るだけですぐ乾きます。ただし、肌に優しい洗剤にはこだわる必要あり。
タイの家を造るときには、貯めた雨水を利用しての手洗い、足ふみ洗い洗濯の場を作りたいです。環境にやさしい洗剤を利用し、使用後の水は作物に流れる仕組みにしたいです。
【結論3】網戸は必要か
網戸も正直全く要らないという結論に至りました。この家を見た初日はあり得ない!と思いましたが、網戸の家で育った先入観が強かっただけだと気づきました。
家の作りを工夫すれば、(私は)網戸は要りません。だからこそ、寝る時は蚊帳かテントは必須です。
網戸が無いドアや窓を開けたときの解放感はとても気持ちよくて、忘れることができません。この解放感を将来住む家に取り入れたいと思っています。
【結論4】エアコンは必要か
タイの田舎のこういう家ではエアコンは不要だという結論に達しました。
暑いタイ暮らしでエアコンのない夜が辛かったのは最初の3日くらいでした。気づけば身体が慣れて生ぬるい風が心地良くなりました。
家の作りを密閉せず常に何処かから風が通るような作りである事と、風を巡回させるために扇風機は2台以上必須と考えて、そのようなエアコンのないエコハウスを造りたいです。
【結論5】冷蔵庫は必要か
実は冷蔵庫、この家に来た初日には無くて、最初の2日だけ冷蔵庫のない暮らしを体験しました。直ぐにオーナーさんが冷蔵庫を持ってきてくれたので、それ以降は冷蔵庫のある暮らしになりました。
そして、冷蔵庫は必要だという結論に達しました。しかもちょっと大きめ、冷凍付き。
暑いので食材保管の為と、お菓子の食べかけも出してたら数分でアリが来るので、守るために冷蔵庫があるとかなり便利です。エアコンが無いからこそ、冷たい水は救世主だと感じました。
もし冷蔵庫がずっとない暮らしを体験してたらまた結論は変わってくるかもしれませんが、一人暮らしでなく家族が要る場合はやはり冷蔵庫だけは必要なのではないか、と思っています。
まとめ
以上が今回スリンのド田舎サノムで、形だけのタイの家で暮らしたことで得られた私なりの結論でした。
本来あるべきものに子供のころから囲まれて育ってきた私は、無い暮らしを経験したことで、ほぼすべてはあるべきだ、というただの先入観であったことに気付きました。
また、以前にも書きましたが、人は与えられた環境に適応できるようになっているという人間の持つ素晴らしさもはっきりと発見できましたので、この2か月の「タイの家」での暮らしから得たヒントと経験を、これから計画していく私たちにとって心地の良い家造りへと繋げていきます。