村に来て最初の月、あらゆる家庭でイサーン料理を頂いた。イサーン料理はパンチの効いたタイ料理とはちょっと違うなぁと感じるので、例えばどんな料理なのか、11月に食べた家庭のイサーン料理をここに一覧で紹介しようと思う。
その前に、そもそものイサーン料理とは?
「もともと身近にあった山や川の生き物を美味しく臭みなく食べられるように工夫された料理のこと」なんだそうで、イサーン地方も豊かになってきて、そういう料理を食べる機会は少なくなってきたようですが、この村ではまだ現役。
それでは順番に紹介していく。
タケノコスープ / ซุปหน่อไม้ or แกงหน่อไม้
採れたてのタケノコをアクを取るためヤーナーンの葉の汁で煮詰めて味付けをして最後にある葉っぱを加える。その葉っぱの風味がすごい良くて、このスップノーマイはタイで食ベた料理の中で1位かもしれないと思った。
滞在先の叔母が調理してくれたもの。
魚の煮込みスープ / ต้มบลา
採れたての魚をレモングラスやタマリンドなどのハーブと煮詰めたやや酸味のあるあっさり系のスープ。
これは叔父の農家を手伝いに行った日に叔母が調理してくれたもの。
これは滞在先の叔母が調理してくれたもの。どちらもソムタムとのセット。
鶏とタケノコの煮込みスープ / ตมยำไก
前の日のトムヤムガイ(鶏の煮込みスープ)にスライスしたタケノコが加わって少々味変して出てきたもの。白いスープは果たして!?あっさりでお腹に優しいスープだった。
キノコの採れる時期になると圧倒的にキノコスープを食べる頻度は増えるのだけど、11月に食べた料理では上記が多く出てきた。
田んぼの土を掘ったら採れる食材
次に、カオニャォの稲刈り後に田んぼから採れたカニやカタツムリ、タニシのような貝を調理した料理を紹介する。カオニャォは無農薬栽培をしている為、土の中からあらゆる食材が採れるんだと。
- カニ
- カタツムリ
カタツムリ料理
実はカタツムリを食べるのは初めてで、子どもの頃飼育していた事もありやや抵抗はあったのだけど、いざ食べると臭みはなく貝のようでコリコリしていた。ガパオの葉と炒めたもの。
タニシは普通に炒めてそのまま食べる感じ。
そしてこちらは炭火焼き。
カニ料理
日本で食べるような大きなカニではなく、小さくて唐揚げとかにしやすいサイズ。調理は炒め焼きが多く、タイの醤油で味付けされたもの。これが地味に美味くて…。
特にカニ味噌にカオニャォを付けて食べるのだけど、まるでウニのような味がして贅沢を感じた。
夫の実家で食べたイサーンの家庭料理
次に、夫の実家で頂いた夕食を紹介する。
トムヤムガイ(ตมยำไก)にキノコスープ(ข้าวหน้าไก่)そしてカイティアオ(ไข่เจียว)。実家では妹夫婦、特にお婿さんが調理をしてくれる。ここで出てくるカイティアオにはニンニクが入っていてこれが香ばしく気に入っている。
タケノコスープ(แกงหน่อไม้)にカイティアオにソムタム(ส้มตำ)。タケノコスープは家庭によって味が若干違ったりもするが、絶対入っているある葉っぱの風味がたまらなく良い。その葉っぱ、名前が未だ聞いても分からずにいるのです。
カタツムリとタケノコの炒め物とカニと卵焼き、奥の緑の葉は辛そうで食べなかったのでわからない。聞くのも忘れていた。
トムチュー(ต้มจืด)にカイティアオと魚。私はあまり辛すぎる料理は食べれない為、私用に辛く無いスープを作ってくれた、それがトムチュー。豚の挽肉入りでコンソメスープみたいで日本人にも抵抗なく食べれるスープだと思う。
私は中学生の頃から家族の食事をずっと作ってきたので、人生の大半は自分で作った食事を食べていたのですが、この歳になって今村では食事を作ってもらう事が多く、家庭で誰かが作ってくれた食事ってすごい美味しいものだとしみじみ実感する日々。
その他
次に、その他食べた色んな料理を紹介する。
マンゴーのソムタム。ホントにマンゴーのみなんだけど、これが地味に美味い。今の大人に聞けば、子どもの頃は毎日ソムタムとカオニャォを食べていたんだって。今ほど食材が手に入りにくかったのだと思う。最近では手に入りにくい野菜も移動販売があったりして随分と恵まれてきてる事を実感させられる。
魚を食べる頻度は特に多く、スープの他に焼き魚、揚げ魚、蒸し魚と色々食べた。
村で食べる本場のイサーン料理、今まで別の場所で食べてきた料理とも随分異なり、意外と素朴な味付けでそれが飽きのくるタイ料理との違いなのか、もう嫌だなぁなんて事がないので不思議。
焼き魚なんて日本でも食べてきたようなものだし、イサーン料理は日本食とも似た部分があるような気がしている。
でもやっぱり、だし汁や味噌、新鮮な刺身や寿司が食べたくなるのは事実で、最近は特に蕎麦やうどんが恋しい。日本食材は近場では売ってる所が無いので2時間かけて街まで行くか、ネットになる。もしくは手作り?どうしても….とその時が来たら手作りにチャレンジするだろう。